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高齢になって長期の入院や介護による高額な出費が必要になった時、多くの人は、政府が面倒を見てくれるだろうと信じていますが、これは大きな間違いであり、将来の医療費のための対策は、若いうちから考えておく必要があります。最悪の場合はメディキャルを使えばいいと考えている方も多いですが、メディキャルに頼るのは、いろいろな理由からお勧めできません。
普通の健康保険や、メディケアが適用できない医療費の支払いに直面した時、自分や家族が支払うことができなければ、州の低所得者用医療保険である、メディキャルに頼るしかありません。しかし、メディキャルを受給するには、厳しい審査があり、また、メディキャル受給者を受け付けるかどうかの判断は介護施設などの自由であるため、受け付けない施設も多く、選択肢が限られ、個室を選択することはできないので、プライバシーを守れないなどの問題点があることを、知っておく必要があります。
メディキャル受給資格
メディキャルとは、カリフォルニア州のメディケイド制度です。他の州でもそれぞれ、同様の制度がありますが、州によって、加入資格や内容がことなります。
メディキャル受給資格は、資産(アセット)と収入(インカム)の2点について審査されます
<資産の制限>
下記の資産は、メディキャル受給資格を審査する上での資産の計算には加算されません:
- 自宅使用の不動産(介護施設から退院したら戻る予定の自宅、または、配偶者や扶養家族が住んでいる家)
- 価値$6000までの、家賃収入のある不動産
- ビジネス使用のための不動産
- 自家用車1台
- 家財道具、衣服など
- 結婚指輪と婚約指輪、$100までの宝石類
- IRA、Roth IRA、雇用先のリタイアメントプランは、すでにそこから定期収入を受け取っていれば、審査対象外となります(その場合は、資産としてではなく、収入としての審査対象となります)
- 合計のFace Valueが$1500までの生命保険
- Immidiate Annuity (すでに年金として受け取っているアニュィティーのことで、これは、年金額の月額が、月収の審査対象となります)
- 掛け捨て型生命保険
- 前払いの葬儀契約と墓地
上記の資産の他に持っていることが許される預貯金は、独身者は$2000まで、夫婦ともに介護施設に入る場合は、夫婦で$3000までです。
夫婦の片方だけが入院する場合、入院しない方の配偶者は、$109,560(2009年度)までの財産を保持できます。(この金額は毎年インフレ率に従って調節されます。)
<スペンドダウン>
上記に対象外としてリストした以外の資産の金額が、メディキャル受給資格の規定以上になる人は、受給資格で規定された金額以下まで資産を使い減らす(スペンドダウンする)までは、メディキャルを受給することはできません。
<ルックバック期間>
メディキャルへの申請日から30ヶ月以内に資産を子供の名義に移したりした事実があると、メディキャルには一定期間加入できません。この30ヶ月の期間を、ルックバック期間といいます。連邦政府は、このルックバック期間を、60ヶ月に延長しましたが、カリフォルニア州はまだ30ヶ月に据え置いています。
<月収の制限>
独身者は、$35まで(2009年度)
たとえば、ソーシャルセキュリティー収入を月$435受けとっている人は、$35だけを自分で保持して、$400は介護費用に充てなければなりません。そして$400で足りない分を、メディキャルが支払います。
ソーシャルセキュリティー、ペンション、IRAからの収入、Annuityからの収入、ビジネスとして所有している賃貸不動産からの賃貸収入などで、メディキャル受給者の名義のものが、審査対象となります。
夫婦の場合で、メディキャルを必要としない方の配偶者は、金額の制限なく、自分の収入は金額に関係なく、そのまま自分で保持できます。また、メディキャルを必要としない方の配偶者の収入が一定のレベル(Minimum
Monthly Maintenance Needs Allowance=MMMNA)以下の場合には、介護施設に入院している方の配偶者の収入から、家に残っている配偶者に生活費を渡すことが許されます。2009年度現在、このMMMNAの金額は$2、739です。
<例>
ヘレンの夫チャックはナーシングホームに入院しており、メディキャルを受給しています。ヘレンは、月に$6000の収入がありますが、この全額を自分で使うことができます。
一方、クリスの妻アリスはナーシングホームに入院しており、メディキャルを受給しています。クリスの月収は$2000です。これはMMMNA以下なので、アリスはソーシャルセキュリティーから、毎月夫に$739(2009年度)を渡し、$35を自分のお小遣いとし、残りをナーシングホームの費用に充てて、不足分をメディキャルから支給してもらいます。
メディキャルの資産回収(エステート・リカバリー)
カリフォルニア州では、メディキャル受給の時点で55歳以上だった受給者が死亡すると、その人の遺産から、メディキャルが支払った医療費を回収します。自宅など、審査の段階では対象外だった資産も、リカバリーの対象となります。
亡くなったメディキャル受給者の配偶者が生存している場合は、その配偶者が死亡するまでは、回収手続きはとられません。
州が回収する金額は、実際に州が出費した医療費の金額か、故人の遺産の価値か、どちらか低い方です。また、401K、ペンション、IRA、掛け捨て型生命保険の死亡保険金は、受取人が故人の遺産になっていない限りは、リカバリーの対象外です。
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